2023七夕賞 注目馬考察

2023七夕賞登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。

フェーングロッテン
近3走は2000mの重賞を連続して好走。2走前には展開に恵まれたとはいえGⅡの金鯱賞で好走している。
能力的には当然ここでは通用するし、適性も備えているが、斤量の58kが気になる点。金鯱賞のように展開を味方につけられるなど、何かプラスアルファ要素を見つけられれば、58kであっても好走が期待できるが。

バトルボーン
デビューから<4,1,0,0>と連対率100%の4歳馬。東京でも中山でも結果を残しており、コース不問の感がある。前走の3勝クラス・ウェルカムSでは内容的に凄みまではないが、底を見せていないのが魅力である。
考えられる課題としては、前走から間隔が7ヶ月以上空いていることが1つ。もう1つは、これまでは逃げと番手のレース経験しかないこと。揉まれるような展開となった場合に適応できるかどうか。

エヒト
前年の七夕賞の勝ち馬。時計のかかる状況で台頭するイメージがあったが、結果としては1.57.8の時計で圧勝。適性の幅広さを示す形となった。
その後はチャレンジC3着、AJCC2着と、引き続き重賞で好走。実績の高さもあってか、今回の七夕賞では58kを課される。前年より4k増えるのはどうかではあるが、当時が圧勝であったことや、AJCCでも結果を出していることから、克服できる下地はありそう。安定感に欠ける部分があることの方が課題となるかもしれない。

セイウンハーデス
前走の新潟大賞典では2着に好走。カラテとともに3着以降を大きく引き離した。重賞での好走となったが、新潟大賞典は雨の不良馬場でもあった。着差が開きやすい状況があったと考えられ、この結果を額面通り受け取ってよいのかは微妙。七夕賞はあらためて試金石の一戦となるだろうか。

テーオーソラネル
ここにきて2000m戦を3連勝の4歳馬。3連勝は逃げが2戦で前走が差し。脚質の幅を示している。逃げた2戦は後続に差をつけており、前走の3勝クラスでは着差は小さかったものの前が残る中での差し切りでの勝利。好内容を続けており、上のクラスでも期待をもつことができる。
ただ、前走は確かに強かったが、上がりの比重が大きいレースでもあった。前々走についても同様。七夕賞は前半から流れる年度もあり、結果を残してきたレースとは異なる形になりうる点には注意したい。もっとも、そうなるとパフォーマンスを落とすという根拠もなく、前年のエヒトのようにこなせて不思議ないが。

カレンルシェルブル
前々走の福島民報杯を稍重馬場で勝利。しかし前走の新潟大賞典では10着と大敗に終わってしまった。結果論だが極端に馬場が悪かったことで適応できなかったということだろうか。七夕賞は仕切り直しの一戦となる。
福島民報杯でバテ合いでの強さを見せた一方で、3勝クラスでは上がり勝負で結果を出しており、適性の幅はあると思われる。
参考になりそうな重賞経験としては年明けの中山金杯で7着。0.3秒差なので戦えてはいるが少し足りなかったのも事実。今回のメンバーでいうとフェーングロッテンの後塵を拝している。その後の期間で経験と実績を積む中で、どれくらいの上昇があるか。

 

ガロアクリーク
前走のエプソムCは1年ぶりのレースだったが、さすがに休養明けが堪えたのか10着に終わった。
今回は一度使った上で斤量も前走の58kから57kに減る。重賞級の能力は秘めており、小回り2000mへの適性も問題ないと見込まれることから期待できる要素はある。
ただし、かねてから順調に使えないことが多い馬で、叩いた上積みで状態面がどこまで整うかは不透明。

ククナ
前々走の3勝クラス・早春Sにおいて56kを背負って勝利。レース内容の面で強調材料というほどのものはないが、この斤量で結果を出したことは評価できる。
とはいえ、早春Sは東京2400mであり、コースの性質を考えても、七夕賞の福島2000mには直結しない。また近走で好走した他のレースも、中山を含め上がり主体のレースが多い点は七夕賞に向けて加点材料とはしづらい。
一方で、ククナの場合、遡ると1600mのクイーンCでの3着好走もある。さすがに過去のものであるため、アテにはしづらいが、うまくいけば距離短縮やレースの流れを味方にできる可能性も想定できる。

ヒンドゥタイムズ
3走前に小倉大賞典勝利がある。前走の鳴尾記念でも7着ながら上がりは最速であり見せ場は作っている。7歳でも必ずしも侮れないが、斤量58.5kは厳しい印象がある。
成績において顕著な傾向はないが、どちらかというと時計のかかる馬場の方が合いそうなイメージがある。小倉大賞典が重馬場であったように、特殊な馬場になった方がチャンスが増えそうか。

スタッドリー
オープンに上がってから3戦は結果が出ていないが仕方ない面もある。AJCCはGⅡでダイヤモンドSは3400m。前走のメトロポリタンSは2400mだが、雨も降ったことで、実績が2200mまでのスタッドリーには負担が大きめだったかもしれない。
最大実績は2200mではあるが、2000mもアベレージとしては悪くない。七夕賞での好走を期待させる材料は不十分で、別途成長も欲しいところだが、近走よりは上のパフォーマンスを出せてもよいかと思われる。

何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。