2022小倉記念 ジェラルディーナの重賞初制覇なるか?

2022小倉記念の考察。
小倉記念と同じ2000mで行われた2勝クラス・柳川特別の勝ち時計が1.58.5。夏の小倉らしく良好な馬場状態にあると思われる。

ジェラルディーナ
前走は鳴尾記念で上がり最速を使って2着に好走。初めて重賞で馬券に絡むことができた。このときの勝ち時計は1.57.7と速く、その中で結果を出したことは、馬場状態のよい小倉記念に向けて好材料と考えられる。
直線の長短問わず、スローからの瞬発力勝負で実績を重ねてきているので、一貫ペースになった場合に一抹の不安があるかもしれない。多頭数でペースがどうなるかだが、そこまで先行争いが激しくはならなさそうなメンバー構成ではある。

ムジカ
3勝クラス在籍で格下の存在。とはいえ、前走が上がり最速で2着だったように、3勝クラスを勝ってよい程度の能力は示しており、51kのハンデをもらえば侮れない。
遡ればローズS2着の実績もあり、勝ち味に遅く安定感もイマイチだがポテンシャルは秘めていそう。
どちらかというと位置を取りに行くより溜めた方がよさが出やすそうなため、展開が嵌るか否かも問題となる。

マリアエレーナ
愛知杯、マーメイドSで2着に入っており、牝馬限定の重賞で通用する能力を示している。
この1年半くらい順調に勝ち上がってきており突破できても不思議ではないが、斤量も54kと相対的に軽いわけではない。小倉記念では牡馬も相手となり、単純には前走より上のパフォーマンスが求められる。

ピースオブエイト
毎日杯を含めデビューから3連勝した3歳馬だが、前走のダービーでは結果として通用しなかった。
3歳馬の小倉記念参戦の事例は少ないが、本格化前のラブリーデイが2着に好走したこともあった。毎日杯勝利のピースオブエイトなら斤量53kを味方に好走を期待することはできる。
一方、ダービーで通用しなかったこと自体は仕方ないで済むが、その負け方がひどすぎるのは気がかり。距離適性の問題だけでここまで大敗するだろうかといったところで、一時期のリベルタスのような状態に陥っていなければよいが。

カデナ
8歳馬だが追込み一辺倒の脚質だからなのか、なかなか衰えない。嵌るか嵌らないかみたいなところはあるが、今年の小倉大賞典では3着に好走している。前走の中京記念でも6着ながら上がりは最速。距離の2000mも問題ないはずで、取り立てて強調材料や上積み材料はないが侮れない。

カテドラル
今年に入り、前年に比べて出来落ちかと感じていたが、前走の中京記念では2着に好走。小倉で開催された中京記念で2年続けて結果を残したことは、小倉記念に向けて加点材料である。
気になるのはこの小倉記念に出走してきたこと自体。カテドラルはもともと1600mを中心に使ってきた馬で、小倉記念より同日開催の関屋記念に出走する方が自然と思われる。あるいはズブさのようなものが出てきていて、距離延長の方がよいとの判断があったかもしれない。実際に1800mの中京記念では好走したが、1600mでは言い訳の余地はあるにしても近走では結果が出ていない。
トータルでは能力減衰を疑う必要もありそうだが、だからといって小倉記念での評価を落とせるかとなると微妙。思い出されるのはエキストラエンド。1600mでパフォーマンスを落とし始めた感があったところ、距離延長で小倉記念に出走してきて3着に好走した。とはいえ以降は不振で一過性だったというのがまた難しいところである。

ヒュミドール
前年の小倉記念では2着に好走。さらに福島記念でも好走しており、小回り2000mは合う印象がある。
ただし、前年の小倉記念は勝ち時計が1.59.7で上がりも35.6。小倉記念としてはタフな条件だった。速い時計となった場合に対応できるかが課題となる。

タガノディアマンテ
今年は中山金杯4着、京都記念2着と重賞で結果を残しており、密かに能力上位と思われる。前走の天皇賞春は大敗したが、カラ馬の影響を受けたとの話があり、小倉記念は仕切り直しということになる。
ただ、中距離に転戦したのかと思えば、また天皇賞春に出たりといったあたり、ローテーション的にどこに照準を合わせているのかよく分からないところがある。能力発揮の妨げとなるおそれがある。
適性面に関しては、タガノディアマンテは前述のように近走は中距離で好走しているが、もともとはステイヤーの印象があった馬。2000mにおいてはやはり速い時計に対応できるかが不透明なところ。

シフルマン
前走は都大路Sを勝利。少頭数で展開を味方にしてのものであり高い評価は不要。また重賞実績もなく斤量も56k。
ただ、メンバー構成的に単騎で逃げられる展開利は期待できる。逃げて好走した3走前の関門橋Sは小倉2000m。シフルマンは2着だったが3着には差をつけている。能力的にはここに入ると足りないと思われるが、あまり侮らない方がよいかもしれない。

ダブルシャープ
小倉巧者だが、それでも重賞では足りない模様。前走の中京記念でも14着に大敗している。
高い評価を与えることは難しいが、近走で2度シフルマンと連を組んでいる。仮にシフルマンが粘れるような流れとなった中で、先行してうまく流れに乗ることが叶えば完全無視とはいかないか。

モズナガレボシ
前年の小倉記念の覇者ではあるが、その後は馬券に絡むことができていない。
近走は確かに冴えないが、その中で新潟大賞典4着がある。このときの勝ち時計は1.57.7。意外に速い時計への対応能力をもっているかもしれない。
それでも買い材料には乏しいが、前年覇者にしてはあまりに人気がない感はある。

スーパーフェザー
前年の小倉記念では3着に好走。タフな展開になりながら粘ったが、小倉記念にしては時計のかかった馬場が味方したかといえば、案外それだけではないかもしれない。その3走後、3勝クラスの逆瀬川Sを1.45.0で勝っている。
スーパーフェザーは少頭数のときに好走している傾向があり、揉まれないことがまず重要なタイプかもしれない。成績の安定感のなさ、トータルでの好走率から期待薄ではあるが、今回外枠を引いたことはプラスに捉える余地はある。