2022北九州記念 秋のGⅠに向けて楽しみが広がるか?

2022北九州記念の考察。
小倉は先週に引き続き速い時計が出ているが、北九州記念当日は雨予報も。程度が気になるところ。なお、土曜日は若干ながら外差し傾向もみられた。雨によってその傾向が強くなることもありうる。時計、トラックバイアスとも、当日の状態の観察が必要となる。

ナムラクレア
前走の函館スプリントSは1.07.2で完勝。斤量50kは明らかに恵まれたが、あわせて1200mにおける能力の高さも示すことができた。
小倉コースということで序盤から速くなることも想定されるが、前走のナムラクレアの入りは33.1。対応できてよさそう。
今回は3k増の53kとなり、前走よりはマイナスということにはなるが、好走を妨げるほどの酷量ということはないと思われるため、引き続き有力な1頭といえる。
前走では速い時計での強さを見せたが、雨によって仮に時計がかかることになったとしても、桜花賞含め相対的に長い距離でも実績があることや、2歳時のフェニックス賞において不良馬場で勝っていることは後ろ盾とプラスになる。
北九州記念の結果次第では秋のGⅠスプリンターズSに向けて楽しみが広がるかもしれない。

テイエムスパーダ
小倉で行われた前走のCBC賞では1.05.8という目を疑うような時計で快勝。後続を寄せ付けないもので、こちらも強い勝ち方だった。
斤量は48kから3k増となり今回は51kだが、それでも相対的には軽く、問題はないかと思われる。
気になるところがあるとすると、前走の時計が特殊に速かった点だろうか。テイエムスパーダは枠順的にも再度逃げ、少なくとも先行の手をとると思われるため、当時より時計がかかれば捕まりやすくなるかもしれない。もっとも、好走時の時計には幅があり、道悪もこなせる馬でもある。前述のナムラクレアのフェニックス賞勝利時の2着がこのテイエムスパーダだった。

タイセイビジョン
1200m路線に移ってからは堅実に差し脚を使う。前走のCBC賞においてもテイエムスパーダには及ばなかったものの最後差してきて2着に好走した。
近2走はともに2着だが、前々走は1.06.8の勝ち時計、前走は1.05.8の勝ち時計と、ともにかなりの時計が出る中で少し離されての2着。今回の北九州記念ではどういった時計になるかといった点はあるが、もう少し標準的なレベルの速い時計であれば、より差し込んでくることが期待できてよいのではないかと思われる。
一方、タイセイビジョンの1200mにおける最大実績は阪神開催の京阪杯2着。勝ち馬から0.1秒差だったが、勝ち時計は1.08.8であり、これはこれで遅めである。ちょうどよい速さというか、その中間においてどの程度のパフォーマンスを出せるかは不確定要素といった感じか。
なお、内枠となったため、仮に当日も外差し傾向がみられるようであれば、乗り難しさが生じるかもしれない。

アネゴハダ
桜花賞の頃は正直目に留まらない馬だったが、2勝クラスを圧勝すると、前走のCBC賞では3着に好走。近走充実といった感じ。
1200mの経験は多くないが、前走あの時計で健闘できれば、それなりの適性はもっていると考えられる。ただ、前走が前には届かず後ろからは差されるという内容でもあったので、標準的なレベルの速い時計となった場合に、どちらに転ぶかは微妙なところもある。
斤量は前走に引き続き49kと据え置き。前走で完敗したテイエムスパーダとの差をどれだけ詰められるか。

ディヴィナシオン
前走で3勝クラスの佐世保Sを勝っての重賞挑戦。勝ち時計も1.07.1と速い部類で、同じ小倉1200mを勝っての挑戦というのはプラスの印象である。
一方で、佐世保Sは9頭立てと少頭数であり、メンバーレベルの面でも疑問符のつくところがある。3勝クラスは2戦で通過しており勢いはあるし、適性面に関しても一定のものは認められるが、格の面で通用するか不安もある。斤量は一応減るが55kから54kへの1k減である。

キャプテンドレイク
前走の函館スプリントSでは5着だったが、3着馬とは同タイムで入線しており健闘したといえる。ナムラクレアと比べてしまうと、着順ほどの評価ができるのかといった問題が生じてくるが、経験のなかった速い時計に対応できたことはキャプテンドレイクにとって収穫だったと思われる。案外その方が合っていたということもあるのかもしれない。
北九州記念においては、時計が速ければそれなりに走れてよいことは前走で示されたが勝ち切ることを期待するには頼りなさがある。逆に例えば雨で時計がかかるようになった場合には、前走よりパフォーマンスを上げるか下げるかは不透明だが、3勝クラス勝利などからも時計のかかる勝負に対して一定の適性をもっていることは確かである。

シンシティ
前走はアイビスSDで2着に好走。北九州記念は芝に転戦して3戦目となるが、芝では初めての1200m戦となる。
天気がもった場合は速い時計になることが推測され、また1200mでテンから速くなる小倉1200mに適応できるかどうかは不確定要素である。この馬のスピードがどこまで通用するか。
なお、過去にダートからアイビスSD、北九州記念と参戦してきた馬としてサンアディユがあげられる。同年のスプリンターズSで2着に入るなど強かったが、北九州記念においては、前の位置をとれず結果を残せなかった。

ファストフォース
前年のCBC賞の覇者。前年もCBC賞は小倉開催だったが、ファストフォースは1.06.0で勝利。今年のテイエムスパーダにこそ劣るが、これも相当な時計である。なお、2着は後にスプリンターズSを制したピクシーナイトだった。
ファストフォースは続く北九州記念でも2着に好走。このときの勝ち時計は1.08.2であり、CBC賞の特殊に速い馬場に乗じたということではなく、1200mにおいて幅広い時計に対応できる適性を示したと考えられる。この2戦はともに小倉でのものであることから、適性面を重視すれば北九州記念に向けて好材料が揃ったと思える。
しかし近走は不振。前走のCBC賞では前述の実績もあってか単勝6.0倍の4人気だったが、いいところなく12着に終わってしまった。
状態面の問題が気にかかるが、ファストフォースは馬体重の増減も大きく、安定性を求められない馬ということも考えられる。また傾向として夏場の方がよい結果が出ている。その中で前走を休養明けということで度外視すれば、まだ好走の可能性は残されているか。もっとも、前年のCBC賞では8ヵ月の休養明けで勝っており、休養明けのみを理由にするのは無理があるかもしれない。

フレッチア
実績的には明らかに劣る馬であり、1200m実績も低い。ただ、1200mを抽出すると、たいてい時計がかかっており、速い時計となった場合にどういったパフォーマンスを出せるかは不確定要素である。最大実績は3勝クラスの奥多摩S勝利だが、このときは1400mとはいえ時計の出る馬場でのものだった。
1200mではたいてい時計がかかっているとしたが、その中で前々走の春雷Sでは勝ち時計が1.06.8と速くフレッチアは8着。ただ、このときは10ヵ月近い休養明けであり度外視する手はあってよく、そうだとすると1200mの速い時計への対応能力は依然として分からないということになる。
時計が速くなればの条件付きで、格の面でも好走の可能性が低いことは間違いないと思うが、鞍上の魅力もあり全く人気がないので少し面白さはあるかもしれないといったところだろうか。