2024北九州記念 注目馬考察

2024北九州記念登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
週後半にかけての雨予報が気になるが、現時点では当日は降らない予報。そうだとしても、雨の影響が残る可能性は想定される。開幕週ということもあり、馬場のベースは良好だと思うが、水分によりどの程度の時計になるのか。トラックバイアスも一日の中で変化するかもしれない。

ジャスパークローネ
前年の北九州記念を勝利し、その後のスプリンターズSでも4着に頑張った。
前年の北九州記念は1.07.3という速い時計だったが、スプリンターズSの勝ち時計は1.08.0。不良馬場での好走経験もあり、幅広い馬場状態をこなせることが期待できる。
斤量58.5kは前年より厳しい条件となるが、ジャスパークローネにおいて、それ以上に気になるのは逃げという脚質。というのも、前年の函館スプリントSでは控えて大敗。前年の北九州記念、スプリンターズSでは外枠から先手をとっているように、テンのスピードは証明済みだが、脆さも抱えていると感じられる。

ピューロマジック
葵Sを勝って挑戦する3歳馬。葵Sは逃げ切りで、展開を味方につけられた感もあるが、後続を封じ込める内容でもあった。こなせる馬場の幅はあるかもしれないが、現状の最大実績は葵Sで勝ち時計は1.07.1。時計がかかった場合への対応が課題となりうる。
ピューロマジックも近走は逃げてばかり。葵Sでは好スタートからすぐに先手をとれているが、スタート後下り坂となる小倉1200mで同様のレースを展開できるかどうか。

ペアポルックス
前走は葵Sで2着。ピューロマジックとの行った行ったで決まっており、ペアポルックスについては位置を守っただけという見方もできそう。
一方で、北九州記念においては、雨次第で葵Sのときより時計がかかる可能性が想定される。ペアポルックス自身の適性が分からないため、雨の影響があった場合にプラスに働くのかマイナスに働くのか不明だが、対ピューロマジックという観点では、時計がかかった方が逆転のチャンスが生じやすいと思われる。

ナナオ
前走の葵Sでは3着。ナナオは3番手追走からの3着で、葵Sにおける印象としてはペアポルックスに近い。
ただ、ナナオは重馬場となった前々走のマーガレットSを1.09.4で勝利。ピューロマジックに完勝している。小倉の馬場がそこまで悪くなるかは微妙だが、馬場の悪化を味方につけられる期待は十分にある。

 

サーマルウインド
前走の春雷Sで2着に好走。サトノレーヴが勝ち馬という点で評価できる反面、各馬の着差が小さい。春雷Sの結果をどこまで評価してよいのか微妙。
一方で、サーマルウインドは1600m、1400mを中心に使ってきた馬で、1200mは前走が初めての経験だった。その中で1.07.1の時計に対応できたことに関しては評価してよく、北九州記念で少し時計がかかれば、慣れも含め前走より上のパフォーマンスが期待できるかもしれない。なお幅広い馬場に対応しうる下地はある。

バースクライ
前走のオーシャンSにおいて3着に好走。重賞好走実績として評価できる。オーシャンSにおいてはトウシンマカオに食い下がり切れなかった感はあるが、同じような側面のあったビッグシーザーが函館スプリントSで3着に好走できたことはバースクライにとってプラスイメージと捉えたい。
バースクライは幅広い条件で好走しており、1200mの中でも最大適性がどこにあるのか不透明だが、仮にオーシャンSに近い馬場状態になれば、一定の期待はできそう。

ヨシノイースター
前々走のオーシャンSにおいて4着に好走。バースクライとは差のない内容だった。
それなりにキャリアを消化してきている馬だが、オーシャンSを基準にすれば、仮にバースクライに期待するならヨシノイースターも侮れない、という考え方はとりうる。

カンチェンジュンガ
2勝クラス、3勝クラスを小倉1200mで連勝。格としては下だがコース適性は評価できる。ただし、勝ち時計は1.08.6、1.09.0とともにかかっている。
前走は春雷Sで5着。よく差を詰めたともいえるが強調できるほどでもないか。カンチェンジュンガの実績と異なり、速い時計の中でのものだが、時計が速くなったからリステッドでも頑張れたと解釈するか、時計が速かったせいで5着までだったと解釈するか、どちらも成立しうると考えられる。後者を採用すれば、馬場状態次第で北九州記念での健闘もあって不思議ない。

何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。