2024天皇賞秋 注目馬考察

2024天皇賞秋登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
当日降雨の予報が気になるが一時雨といったもの。その程度に収まれば、発表は稍重になってもそれなりの時計の出る状態が維持されるか。

リバティアイランド
前年の3冠牝馬。ジャパンカップにおいてもイクイノックスにこそ完封されたが2着に好走した。今回のメンバーでいえばドウデュース、ダノンベルーガに先着。
順調であれば能力的にも適性的にも文句なく、天皇賞秋において好走が期待できる。
ただ、その順調というのが問題で、故障のため3月のドバイシーマC以来のレースとなる。幸い川田騎手は乗れそうではあるが、人馬ともにどこまで状態面が整っているか気がかりな面がある。

ドウデュース
前年の有馬記念を制した後、今年に入り、ドバイターフ、宝塚記念と馬券に絡むことができていない。ただ、前走の宝塚記念は重馬場だったために適応できなかったと考えることができ、そうであれば天皇賞秋は巻き返しを期すところであろう。
前年は7着に終わったが、当日乗り替わりのアクシデント以前に、ローテーション的に順調とは言い難い背景があった。順調度としては今年の方が上と考えたい。
適性に関しては、ドウデュースの真の距離適性がどこにあるかよく分からなくなってきており、書いたことがあるかもしれない2000mベスト説は一旦白紙としたいが、それでも一定の舞台適性を備えていることは疑う余地はない。
一方でダービー制覇など早くから活躍してきた馬の5歳秋。前年のジャパンカップ、有馬記念の頃と比べて、状態面が維持できているかに関して、目に見えない不安はある。世代レベルなど他との比較衡量が必要となるか。

ジャスティンパレス
前年の天皇賞秋ではその距離適性の広さに驚かされた記憶。ジャスティンパレスも前走の宝塚記念では10着大敗に終わるなど、近走は馬券に絡むことができていないが、状況としてはドウデュースと同じような感じ。上がりが速くなりすぎた場合の対応に不透明さを残しつつも、前年好走した天皇賞秋での巻き返しが期待される。
年齢も同じく5歳で前年と同じだけの出来にあるかが問題となる。菊花賞あたりから本格化したと考えれば状態維持を期待してもよいとも思えるが。前走の結果は仕方ないと解釈できる一方でレースの中で健在ぶりを証明できていないのも事実。

ダノンベルーガ
国内のGⅠの中では天皇賞秋が最も適性が見込めそうで、実際に2年前が3着、前年が4着と結果を残している。ただ、ワンパンチ足りない面があり、勝利を目指すとなると、着順ほど惜しくない感じはする。
侮れない1頭ではあるが、ダノンベルーガも5歳で目に見えない衰えが生じている可能性が気になるのとともに、今回はドバイターフ以来の出走となり間隔が大きい。

 

ベラジオオペラ
4歳馬で前々走の大阪杯でGⅠ制覇。とはいえ大阪杯はGⅠとしては少しレベルが低めという感はあり、天皇賞秋のメンバーに実力的に通用するかが問題となる。
2000mの距離自体への適性はあり、またダービー4着があるように東京コースはイメージよりこなせるかもしれないが、展開利などの後押しがほしいところ。
前走の宝塚記念でも重馬場をこなしており、思ったより雨が降った方が苦にする馬もいそうな分だけ、ベラジオオペラにとってはよいかもしれない。

レーベンスティール
4歳馬だがクラシックとは無縁だった馬。前々走のエプソムCが強い内容で59kを背負いながら2着に0.3秒差をつけての勝利となった。GⅠのメンバーに入っても通用するか試金石の一戦となるが期待できる要素も備えていると考えられる。
過去にセントライト記念、前走ではオールカマーを勝っている。天皇賞秋の2000mはこなせると見込まれる。
なお、エプソムCはスローではなくレーベンスティールの使った上がりは33.7。瞬発力の比重が大きくなった場合に、どれだけのパフォーマンスを発揮できるかは不透明さが残る。

ソールオリエンス
前年の皐月賞馬だが有馬記念8着などGⅠレベルでは物足りない印象がある。確かに前走の宝塚記念では2着と好走したが重馬場でもあったため、やはり重馬場の皐月賞を勝っていたソールオリエンスが浮上できたという構図と考えられる。
天皇賞秋での好走の期待を大きくするには予報以上の降雨で時計のかかる状況になるのが望ましいかと思える。

タスティエーラ
前年のダービー馬タスティエーラも、菊花賞2着まではよかったが、他世代が混ざるGⅠでは結果を残せていない。
この馬も皐月賞2着時は印象的な内容であった反面、スピード、瞬発力では分が悪いおそれがある。ソールオリエンスと同様に、現状の想定馬場より時計がかかってほしいところか。

ノースブリッジ
重賞3勝目となった前走の札幌記念では2着に0.3秒差をつける余裕のある勝ち方。もともと好走できるだけの地力はあったはずだが、より強化されたかもしれない。
しかし、ノースブリッジ自身、過去の天皇賞秋では2回とも二桁着順に終わっている。前走を含め主要な実績は時計のかかり気味な馬場でのものであり、総合的なスピードを求められる比重が大きくなると厳しいと考えられる。
ノースブリッジも基本的には予報以上の降雨を望む立場かと思われる。一方で、瞬発力に関しては実績はないながらも不確定要素でもあり、展開利が生じるようなことがあれば良馬場でも少し怖さはある。

何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。