2023アイビスSD登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
もともと難しいレースだが、近走から狙いが立ちづらい馬が多そうで、やはり難解な印象。
また、新潟大賞典の週にひどい道悪になった影響か、前開催は時計がかかっている傾向があり、アイビスSDの前哨戦ともなる韋駄天Sの勝ち時計は0.56.5だった。開幕週のアイビスSDをどういう馬場状態で迎えるかも気になるところである。
加えてこの後決まる枠順に応じて評価を上げ下げする必要がある。
オールアットワンス
2年前のアイビスSDの覇者であり、コース適性は証明済み。前年のアイビスSDでは6着だったが、馬群が内と外に二分する中で、内を選んだ1頭であり、結果的に外のビリーバーらに屈したのは仕方ない面があり、この1戦をもって見限る必要はない。
ただし、2年前の勝利時には斤量は51kだった。さらに、今回は前年のアイビスSD以来1年ぶりのレースとなる。斤量もローテーションも克服不能と決めつけることはないが、2年前の好走時と比べると、乗り越えるべき壁が多いのではないかと思われる。
トキメキ
前年のアイビスSDで本命にしてしまい失敗。振り返ると上昇度を高く評価しすぎたと思う。まあそういう判断になってしまうくらい、前年もアテになる馬がいなかったともいえるが。
話を戻すと、トキメキは新潟1000mにおいて、複数の好走実績があり、コース適性はある。前走も韋駄天Sにおいて3着に好走している。
ただし、前走の勝ち時計は前述のように遅い。また3勝クラスを勝ち上がった際も当該コースだったが0.55.1とそれほどのものではなかった。特に重賞レベルとなると、勝ち時計が速くなるとマイナスに働くかもしれない。
シンシティ
前年のアイビスSDでは2着に好走。その後の4戦は二桁着順が続いているが、前年にしても韋駄天S3着の前の2戦は同様だったので、あまり気にしないようにするという手もあるかもしれない。
とはいえ、4戦のうち2戦が新潟1000mである点に関しては、やはり割引材料か。一方で、ルミエールオータムD、韋駄天Sとも、時計のかかる状況ではあった。ルミエールオータムDは稍重。前年のアイビスSDの勝ち時計は0.54.4であり、それほど速いものではないものの、これらよりは速い。馬場状態次第では、シンシティの巻き返しは想定できる。
なお、前年好走時は外枠に入っており、枠順に恵まれていた点には注意したい。
ジャングロ
前年のニュージーランドTの覇者だが、今回はNHKマイルC以来、1年以上ぶりのレースとなる。ポテンシャルが注目される馬だが、まずはこの臨戦過程が気がかりな点となる。
一方で、1600mの重賞を勝っているが、当時から距離は短い方がよいと思える部分があった。1200mと1000mは別物なので、未知の部分も大きいが、この距離でよさを発揮できるかどうか。
メディーヴァル
3走前の韋駄天Sで勝利。長らくダートを使ってきたこともあり、新潟1000mの実績はこれしかない。というか芝の好走実績はこの1戦のみである。
そのため、アイビスSDでの評価は難しい。韋駄天Sと比べてパフォーマンスを上げられるかが問題となる。同じような馬場だった場合は、斤量57kは単純にマイナスであり、さらに相手関係に関して相対比較が必要となる。逆にアイビスSDの馬場が軽い場合、そうした馬場に適応できるのかは未知であるが、実はより向いているというパターンもありうる。
ファイアダンサー
前走の韋駄天Sで2着に好走。最内枠となってしまったが外に誘導してきて最後よく伸びた。
アイビスSDに向けては、ファイアダンサーもメディーヴァルと似たような状況にあると思われる。
スティクス
3勝クラスを勝った後はずっと好走できておらず、その間に新潟1000mの3戦も含まれる。
ただし、前走の韋駄天Sは大外枠だっただけに7着は物足りない印象にはなってしまうものの、一方で時計がかかっていたことから、アイビスSDの馬場状態によっては見直しの余地はある。また、前年のアイビスSDにおいては、内のコースを取った1頭であり、これも情状酌量の余地がある。ハナ差ではあるがオールアットワンスに先着しての5着なら、密かに頑張っていたとも受け取れる。
アイビスSDで好走できる根拠に乏しい馬だが、新潟1000mの近2戦に関しては、負けた理由を作ることはできる。
ロードベイリーフ
前年のアイビスSDにおいて気になっていた馬だが、枠順的に推しきれず、そうした中で14人気3着と走ってしまった。枠順を克服した乗り方だった。
その後は掲示板にも載れないレースを繰り返しているが、その中で新潟1000mは1戦のみ。その1戦も稍重だったルミエールオータムDで、内枠でおそらく取りたいコースを取り切れずの11着というもの。他の距離に関しては、前年時点でもオープンでは大敗していたので、それほど気にしなくてよいと思われる。
レジェーロ
基本的に成績は芳しくないが稀に思わぬ好走を見せる馬。前年のアイビスSDでは4着に好走。大外枠が起爆剤になったのか真偽は不明も16人気で見せ場を作った。
その後の3戦もやはりというか、結果を残せていなかったが、前走の韋駄天Sでは6着に好走。アテにならない馬なのは変わらないが、相対的に1000mはアベレージが高めになるかもしれない。同時に一定の状態を保っていることも証明されたので、今年も信頼はできないが侮り切れないといったところ。
何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
