2025天皇賞春 注目馬考察

2025天皇賞春登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
現状では天皇賞春当日に雨が降る可能性も少しありそう。開幕週の京都は高速馬場で、排水性もよいことから、当日多量でなければ良好な状態は維持されそうではあるが天候の変遷は気になる。

ヘデントール
前々走の菊花賞で2着に好走。今回の天皇賞春には前年菊花賞の上位馬が3頭登録しているが、そのうちの1頭となる。
4歳となった初戦は前走のダイヤモンドS。ダイヤモンドSでは真っ向勝負を挑んできたワープスピードに呼応するように進出し、2着に0.7秒差をつける圧勝。<5,2,0,1>の成績が示すように安定感も高く、長距離戦で実績を重ね、順調に天皇賞春に駒を進めてきたとみなすことができる。

サンライズアース
前走の阪神大賞典では2着に1.0秒差をつけるこれまた圧勝。少頭数で展開を味方にできた面はあるがパフォーマンス的にも当時のメンバーで最上位なのは揺るがない。ポテンシャルは高そうという認識だったが想像以上の強さだった。
阪神大賞典のパフォーマンスからすれば、天皇賞春に向けて当然有力な存在となるが、成績全体で見ると理に適っていないところもある。すなわち、3走前の日経新春杯、前々走の早春Sと阪神大賞典とでギャップが大きすぎると感じる。3000mへの距離延長がプラスに働いたというだけで説明できるのかどうか。京都3200mに対して適性はあると見込まれるが、その通りに能力を発揮してくれるかが問題となるかもしれない。

マイネルエンペラー
前走は日経賞にて重賞初制覇。もともと堅実なタイプで、重賞に入ってもその堅実さを発揮して結果を残すことができている。仮にもGⅠとなる天皇賞春のメンバー相手でも通用するのかが問題となる。
現状の最大実績である前走の日経賞では稍重馬場。時計としても勝ち時計が2.36.1、全体の上がりが37.2とかかっており、稍重の影響が数字にも表れている。雨が降って馬場が悪くなった方が、他馬が苦にする可能性がある分、マイネルエンペラーにとってはよいかもしれない。
距離に関しては2500mまでは実績があるものの3200mとなると未知。

ジャスティンパレス
2年前の天皇賞春の覇者。前年は出走していない。
近走はGⅠばかり使っており、そこそこの着順。勝負に絡むところまでは至っていないものの話にならないような内容ではない。とはいえ、2年前の出来からすると、緩やかながら衰えが出ていることも確かであろう。
2年前は2着に0.4秒差の勝利。3着には0.6秒差、4着には0.8秒差をつけていた。当時よりパフォーマンスを落とすことを前提としても侮れない存在ではある。

ショウナンラプンタ
前年の菊花賞上位馬の1頭で、ヘデントールと着差なしの4着だった。
ただし、前走の阪神大賞典では4着までであり、位置取りが後ろすぎたという事情はあったにせよ、天皇賞春に向けて率直には好印象ではない。
一方で、阪神大賞典に関しては、サンライズアースが強すぎたという解釈をすると、ショウナンラプンタもまずまず走っているようにも思えてくる。7着だったワープスピードを物差しにすると、ヘデントールと大きな差はないということにもなりうる。

ブローザホーン
前走の阪神大賞典においては斤量59kを背負いながら3着。前年秋の成績からは最悪終わっている可能性まで想定しえたが、そうでないことは証明されたといえる。
斤量面、展開面から阪神大賞典においては2着馬よりも上の評価となるが、とはいえ、やはりサンライズアースに完封されてしまった1頭という印象はどうしてもある。
一方で、前年の阪神大賞典から天皇賞春への臨戦においても、実は似た構図があった。すなわち、前年の阪神大賞典ではブローザホーンはテーオーロイヤルに完封された感があったものの、本番の天皇賞春ではテーオーロイヤルへの逆転はならずも2着に好走することはできた。テーオーロイヤルをサンライズアースに置き換えれば、好走の期待はあってよさそうだが。

ビザンチンドリーム
前年の菊花賞上位馬の1頭で5着。ヘデントール、ショウナンラプンタとは0.1秒差だったが、上がりはビザンチンドリームが最速で、菊花賞についてはそれぞれのパフォーマンスに大差はないという認識。
前走は海外で勝ったものの前々走のAJCCでは普通に負けている点を含め、安定感のあるタイプとは思えない。前走も道中は最後方に位置しており、こうしたレース運びをすることにも気性的な問題が感じられる。適性とポテンシャルはあっても信頼はできないという位置付けとはなるが、これまで関西圏では崩れていないことについてはプラスと捉えたい。

 

シュヴァリエローズ
前年は3戦続けて重賞で好走。目黒記念2着、京都大賞典1着、ステイヤーズS1着。こなしているコース、距離に幅があり、天皇賞春の京都3200mについても対応可能と見込まれる。それほど強さを感じる馬ではないが、前々走のステイヤーズSについては58kを背負っての勝利であり、天皇賞春に向けて加点材料とできるものである。
しかし、前走の日経賞では12着に大敗。稍重馬場を苦にしたというのが第一感ではあるが、中山2500mの外枠だったとはいえ、いつもと違い後方の位置取りとなっており、あまりレースに参加している感じでなかった。良馬場となった場合に前走を度外視するべきか状態面を不安視するべきかが微妙。

ハヤテノフクノスケ
近走は2勝クラス、3勝クラスを連勝。前走の3勝クラス・阪神リニューアルオープン記念では0.9秒差の圧勝だった。圧勝ではあるが、さすがに天皇賞春とはレースの格付けの差が大きい。3走前の菊花賞では8着に終わっており、ヘデントールらとは明らかに差があった。
その点からも実績的には格下なのは間違いないが、とはいえ近走の上昇度は確かに高く未知すぎる存在と考えられる。

何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。