2025大阪杯登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
週末の阪神は雨予報。道悪になることも想定に入れる必要があるか。メンバー的にも不確定要素が特に多そうというのが第一印象で、馬場状態によって、さらに不確定要素が増えることが考えられる。すなわち好走の可能性のある馬が増える。
シックスペンス
前走の中山記念を勝利し、スプリングS、毎日王冠に続き、1800mの重賞3勝目。これまでのようなスローペースではなく、奥深さを1つ見せた形。レース内容も着差以上で、底を見せていない点も魅力だが、中山記念についても勝ち時計は1.44.8で馬場は軽かった。依然として目立った実績は軽い馬場でのもののみという現実がある。
大阪杯においては、まず2000mへの距離延長に対応できるか未知な部分が残る。加えて道悪になれば、距離的な負担が増えるのとともに、そもそも道悪適性が未知。
なお、これまで中山、東京でしか出走経験がなく、関西への輸送は初となる。
ステレンボッシュ
前年の牝馬3冠で活躍。さらに前走は香港ヴァーズでも3着に頑張っており、海外のレースなので価値を測りづらいところはあるものの、牡馬とも戦えるところを見せている。
大阪杯に向けては阪神内回りが課題となりうる。というのも、前年の秋華賞ではスタートのまずさもあったのだとは思うが、ややギクシャクしたレース運び。好走はしているだけに決定的な問題ではないにせよ、直線の長いコースの方が能力を発揮しやすいかもしれない。
また、ステレンボッシュは阪神JF、桜花賞、秋華賞と国枝厩舎らしく栗東滞在を行っていたが、今回はそういった情報がない点は気になる。
ベラジオオペラ
前年の大阪杯覇者で舞台適性を備えていることは証明済み。距離の融通性もあり道悪もこなすことができる。それでも前走の有馬記念の2500mは本質的には長いと見込まれ、そこからの距離短縮はプラスと解釈できる。
漠然とした不安としては成長曲線。状態が維持されていれば、目論見通り前走より上のパフォーマンスを期待できるが、前年がピークだった可能性もある。大阪杯がベラジオオペラの5歳初戦となり、現在地のあたりをつけづらい。他方で前年の大阪杯はGⅠとしてはレベルが低めだったこともあり、逆に前年以上の状態になっている可能性も案外あるか。上昇、維持、下降のどれになるかは不透明で、様子見をしたい気もするが。
デシエルト
前々走の中日新聞杯が強い勝ち方で、上のクラスでも通用しうるポテンシャルを感じさせる。ただし、現状は能力を発揮するには逃げることが前提となっており、逃げられたとしても乗り難しさがある模様。前走の金鯱賞では少頭数ということもあってか楽に逃げられたが、暴走気味になってしまい4着に終わった。
能力の高さは示したといえるし、金鯱賞は重馬場開催だったため、仮に雨が降っても適性面では心配はないと思うが、やはり乗り難しさが課題。他馬との比較以上にまずは自身との戦いとなる。
しかし、今回は現時点で騎手が決まっていない有様。騎乗経験のある騎手の確保が望ましいところ、計画性がないと思えてしまう。
なお、重馬場の金鯱賞から中2週での出走。正直見て分かるものではないものの疲労の蓄積には注意したい。
ホウオウビスケッツ
前走の金鯱賞では2着に好走。勝ち切れなかったのは残念だったが、やはりGⅡなら十分に通用する能力がある。あわせて道悪に対しての適性もあらためて確認することができた。
前年の天皇賞秋では3着とGⅠ好走経験もあるが、このときは展開に恵まれており、大阪杯においても好走の期待を大きくするには、何かプラスアルファを見つけたい。もしくは他馬にマイナスが生じて相対的に浮上か。
この馬も金鯱賞組ということで、重馬場を走った後の中2週のローテーションが疲労回復の面で課題となりうる。ホウオウビスケッツは関東馬なので、初となる関西への輸送も必要となる。
ヨーホーレイク
前走の京都記念をプラス20kながら勝利。馬体重の影響がどの程度あったのかは分からないが、GⅡを勝って大阪杯に参戦してくる点は好印象となる。
大阪杯に向けては2000mへの距離短縮が課題となりうる。確かに3走前には2000mの鳴尾記念を1.57.2という時計で勝っているが、トータルで見ると2000mの時計勝負はベストではなさそう。
一方で、時計がかかりやすくなる点で、雨がプラスに働く可能性はある。稍重くらいまでなら適応できそうで、それ以上悪くなると不透明さが高まる。
ロードデルレイ
前走の日経新春杯は2着に0.5秒差の完勝。この内容ならGⅠ大阪杯に通用することを期待できそうだが、2000mへの距離短縮が問題となる。
ロードデルレイはむしろ2000mの実績の方が豊富ともとれるが、直近の2000mの中日新聞杯ではデシエルトに完封されている。デシエルトを除いてもマテンロウレオ、トーセンリョウと同タイム入線。
前走の高いパフォーマンスが成長によるものであればよいが、仮に2200mへの距離延長が奏功したものだとすると、2000mに戻ることがマイナスに働くおそれが生じる。
なお、良馬場しか経験がなく、雨が降った場合の影響については未知。前走を含め、速い時計または速い上がりでの実績が目立つ。
エコロヴァルツ
前走の中山記念では内枠からうまく運んで2着に好走。あわやのシーンはあったがトータルの印象度ではやはりシックスペンスの方が上か。
中山記念で結果を出したこともあり、2200mより1800mの方がよさそうだが、間の2000mはどうか。期待より不安の方が少し大きい気もするが、もしプラスに働けば前走以上のパフォーマンスがあってよい。
道悪適性は未知だが、エコロヴァルツは切れ味よりは持続力を生かすタイプと思える。
コスモキュランダ
中山で見せる機動力に特徴がある。前走のAJCCでも道中で捲っていき、最後も粘って3着に好走。前年の秋以降はGⅠで期待できるほどの実績は残していないが、2着に入った皐月賞と同じ2000mの条件となることで、前走あたりより一段上のパフォーマンスを発揮できるかもしれない。
機動力がある故なのか近走は捲りに頼っている感じもある。不発もある戦法で、その中での乗り替わり。丹内騎手は過去にコスモキュランダへの騎乗経験があるが、当時は今ほど捲りが強調されていなかった。久々の手綱でどのような乗り方をするか。
ソールオリエンス
皐月賞馬の看板に見合う実績は残せていないが、前年は重馬場となった宝塚記念での2着好走がある。雨の影響が大きくなるようであれば警戒が必要な1頭と思われる。
何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。