2025高松宮記念登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
近年の高松宮記念は道悪での開催が続いているが、週末の予報からすると、今年は久々に良馬場での開催となるかもしれない。金曜に雨が降るようなので、雨量がどの程度になるのかとともに時期がズレないかが気になる。
ママコチャ
前年のスプリンターズSで4着に好走。連覇はならず、内容としても強調材料まではないものの1200mのGⅠにおいて引き続き有力な存在といえる。
前年の高松宮記念では8着に終わったが、重馬場での開催であり、仮に今年が良馬場での開催となれば参考度は高くない。
一方、前年の敗退時には季節の影響にも言及されていたはずで、今年も状態面が整っているのかは気になるところ。とはいえ、前走のオーシャンSも勝っているし、阪神Cも理に適う範囲内。成績からすると季節や気温に伴う体調の変動は決定的なものでないと思えるが。
マッドクール
前年の高松宮記念の覇者で連覇をかけての参戦となる。マッドクールの勝った前年は重馬場で、スプリンターズSで2着に好走したときも勝ち時計は1.08.0。序盤からのスピードの要求度が特に高くなった場合に死角が生じるかもしれない。
また前年のスプリンターズSでは12着。時計が速かったにしても走らなかった印象なので、休養明けの影響かと思ったが、ペースが速くて追走に苦労した旨のコメントが出ていた。複合的な理由だろうか。
ナムラクレア
高松宮記念は2年続けて好走。ともに道悪での実績だが、かねてより速い時計にも対応できる馬。道悪の方がやや信頼度が高そうとは感じられるものの強調するほどのことではない。
早い時期から活躍してきたナムラクレアも6歳となり漠然とした衰えの心配はある。近走はズブさも見せており、位置取りが後方にシフトしてきている。これが衰えのシグナルという見方もできるかもしれないが、その分終いの脚の目立つラップを刻むようになってきている。実は衰えがあったとしても、モデルチェンジがうまくいっているというか成績には明確に反映されていない。
ルガル
前年のスプリンターズSを勝利。シルクロードSの時点でポテンシャルの高さを示しており、能力的には通用して不思議でなかった。スプリンターズSでは自身の持ち時計を更新しており、総合的に1200mの能力が高いと解釈したい。
前年の高松宮記念では10着に終わったが後に故障が判明しており能力や適性の問題ではない。一方で、中京での出走はそれ以来となり、アクシデントによるトラウマが刻み込まれていなければよいが。
トウシンマカオ
前年のスプリンターズSで2着に好走。外枠での実績の多かった馬だが、スプリンターズSでは内から伸びており収穫のあったレースだったと思われる。これについては馬群が縦長になり、あまり揉まれなかったという見方もできるかもしれないが、いずれにしてもGⅠで通用しうる能力を証明するものではあった。高松宮記念は過去2年重馬場で結果を残せていないが、良馬場になれば逆襲を期待できる。
トウシンマカオは対応できる時計の幅は広いが、特に前年秋の国内での2戦は終いの脚を強調した走りとなっている。差し脚を生かしやすい状況になるか、前を捕まえられる位置にいられるかが問題となりうる。
サトノレーヴ
前走の香港スプリントでは日本馬最先着の3着に好走。前々走のスプリンターズSでは結果を残せなかったもののGⅠで通用しうる能力があるという評価となる。
同時にスプリンターズS凡走の原因が何なのかを考える必要性が生じる。候補の1つは能力面で、スプリンターズSから香港スプリントの間に成長があった可能性。もう1つだった場合が問題で、スプリンターズSで求められるようなスピードに欠けたという可能性。レース後のコメントでもペースの速さに言及されていた。香港スプリントの走破時計は1.08.2となっており、サトノレーヴは本質的に時計のかかった方がパフォーマンスを発揮しやすい可能性がある。高松宮記念では良馬場でも時計のかかり具合が問われるかもしれない。
なお左回りは初めての経験となる。
ビッグシーザー
オパールS、京阪杯と連勝中。前年の高松宮記念では7着だが、当時よりも充実度は高い。
本来はシルクロードSに出走する予定だったところ、斤量59.5kを受けて回避となった。その斤量で好走できたかどうかは今となっては分からないのとともに、ローテーションの狂いが生じた側面がある。一方で、京阪杯から高松宮記念までの間にさらなる成長があれば怖さもあるかもしれない。
エイシンフェンサー
この馬も連勝中。今年に入りカーバンクルSを人気薄で勝利すると、中1週のシルクロードSでも勝利。
連勝の勢いには魅力があるが、稍重のシルクロードSでパフォーマンスを上げた感がある。高松宮記念の馬場が前走と比べてプラスに働くかどうかが問題となりうる。
ペアポルックス
前走のオーシャンSで2着に好走。中山1200mで後傾ラップとなっており、早め先頭に立ったペアポルックスには展開利があったと思われる。勝ったママコチャとは着差以上の能力差が感じられる。
ただ、展開利があったとはいっても、ママコチャ以外には差を詰めさせておらず3着馬には0.3秒差をつけている。仮に自力強化があったとして格的にどうかだが、従来のイメージよりは侮れない存在かもしれない。
何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。