2024有馬記念登録馬の考察。枠順確定前の週前半時点の考察となる。
中山は現時点では雨予報はなく良好な馬場での開催が見込まれる。
ドウデュース
この秋は天皇賞秋、ジャパンカップとGⅠを連勝。ゼンノロブロイ以来の秋のGⅠ3冠がかかる。シンボリクリスエスがいなくなってのゼンノロブロイ。イクイノックスがいなくなってのドウデュース。構図には類似性がある。
異なるのは年齢だが事実としてドウデュースは5歳でもGⅠで強い勝ち方を続けている。そうなると前年のジャパンカップ4着の物足りない感が強くなってくるが。
また中山2500mにぴったり合うかは謎だが、実際に前年の有馬記念を勝っており、コース適性も備えている。
アーバンシック
今年の菊花賞馬で、秋になって自力強化が窺える。他世代との力関係が問題となるが菊花賞は強い勝ち方。
前々走ではセントライト記念を勝っており、コース的にも距離的にも有馬記念の中山2500mに不安はないと思われる。
ダノンデサイル
今年のダービー馬だが、前走の菊花賞では内で行き場を失くしてしまい、不完全燃焼に終わった。とはいえ、完全に消えたと思っていたら、ゴール前では6着まで巻き返しており、能力の一端は示したものと考えられる。菊花賞をもってアーバンシックとの勝負付けを語るのは早計。
2500mの距離は適応できてよさそうだが、中山コースで前走のようになったら、ますます絶望的。横山典騎手でいうとデスペラードのときのようにならなければよいが。ダノンデサイルは京成杯も勝っているが、このときも外を回ってねじ伏せており、不確定要素ながら器用な立ち回りが要求された場合の対応は気になる。
ジャスティンパレス
前走のジャパンカップは5着。着順よりも内容が物足りなかった印象。とはいえ、もともと上がりが速すぎてもどうかという部分があったため、仕方ない面もあるかもしれない。
中山へのコース替わりで上がりがかかりやすくなるのは、ジャスティンパレスにプラスに働く期待はあるが、前年の有馬記念では4着に健闘はしているものの、こちらも少し物足りなさがある。
スターズオンアース
前走のジャパンカップでは7着。先行したはいいがそこから伸びなかった。結果的に休養明けが響いたのかもしれないが、それだけが原因なのかどうか。
有馬記念に向けては、年齢が1つ増え、前年2着時のような出来に戻せるかが課題となる。
スタニングローズ
前走のエリザベス女王杯で久々の勝利でGⅠ2勝目。距離延長に加え展開も向いたことがプラス要素ではあったが、思ったより強い内容での勝利となった。確かにメンバーレベルは低かったため、視覚的な印象を鵜呑みにしづらいが、2着ラヴェルもチャレンジCを勝っており、スタニングローズについては戦前から上方修正としたい。その上で有馬記念のメンバーに入ってどこまでやれるかが問題。
ベラジオオペラ
前走の天皇賞秋では最内枠からうまく先行したが伸びきれず6着。陣営のコメントにあったように出来が十分でなかったのかもしれない。有馬記念では1度使った上積みを期待できる。
課題として考えられるのは距離延長への対応。融通は利くものの現状では2000mあたりがベストという印象が残る。自力面も含め展開面での後押しがほしいところか。
ローシャムパーク
前走のBCターフは2着に好走。初距離の2400mをこなしたことは有馬記念に向けてプラス材料と考えられる。
国内GⅠでは春に大阪杯2着があるが、レベル的に額面ほどの評価はしづらい。このときより条件が向くようなら前進があってよく、そこに期待する手はありそうだが、現状で断じられるだけの材料が揃っているかとなると微妙。
ブローザホーン
前走のジャパンカップでは12着だが、上がり32.7を使ったドウデュースを筆頭に、軒並み33秒台が記録されており、ブローザホーンも自身最速の33.8。こうなってはブローザホーンの出番はなく凡走は度外視できる。中山へのコース替わりはプラスに働くと考えられる。
気になるのは前々走の京都大賞典の大敗。負ける理由はあってもさすがにひどすぎる。春の状態にあれば浮上のチャンスはあってよさそうだが、前走も適性に合わないレースだったため状態を測りづらい。
シュトルーヴェ
前走はジャパンカップで10着。宝塚記念に続きGⅠでは通用しなかった形だが、休養明けでもあり出遅れもあった。単に地力が足りない可能性も十分だが見直しの余地もある。
ただし、前走に限らずスタートに不安があり、その点はマイナス材料。中山2500mの日経賞も勝っているが、このときも後方からのレース運びとなっていた。少頭数だったことで捌けた面はあるかもしれない。
ハヤヤッコ
前走のアルゼンチン共和国杯では58.5kを背負って勝利。確かに後方から台頭できる流れにはなったが驚きの好走。何故勝てたのか未だ説明が難しく、それに伴い不気味さはある。
普段以上の能力を発揮したことによる反動というパターンも想定できるかもしれないが、コース適性としては東京より中山の方が合うイメージがある。
何かしら参考になれば幸いです。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。