2022阪急杯 ダイアトニック有力も右回りに一抹の不安。

2022阪急杯の考察。
土曜日には2勝クラスで1.20.7の勝ち時計が出ており馬場状態はよさそう。

ダイアトニック
故障からの復帰戦となったキーンランドCでは14着に大敗してしまったが、前走の京都金杯では4着に好走し復調を示した。
もともと1400m適性は高く、1600mもこなせる、といった感じだったので、1400mへの距離短縮はプラスに働きそう。また斤量も前走の57.5kから56kに減るので、こちらも好材料であろう。
気になるところがあるとすると、前走の京都金杯が中京開催ということで左回りであったこと。故障の影響が残っていて、右回りでパフォーマンスが落ちるようなことが起きなければよいが。

タイセイビジョン
重賞ではそこそこのところに詰めてくる印象。その中で2走前の京阪杯で2着に連対しているように、馬券に絡んできて全く不思議はない。1400mにおいては前走の阪神カップで後方からよく差を詰めて4着と悪くない。
近走のタイセイビジョンは位置取りが後方になるきらいがあり、突き抜けきれない一因かもしれない。

グレイイングリーン
1400mの経験は豊富で<4,1,2,0>。全て馬券圏内に入っているのとともに幅広い時計に対応できている。
阪急杯においては、やはり重賞で通用するのかが課題となる。グレイイングリーンにとって試金石の一戦になりそうだが、少ないレース数で勝ち上がってきたという勢いはある。
あとは若干ながら右回りより左回りの方が合いそうな感じのするところがどうか。

モントライゼ
前走のアイビスSDでは12着に敗れたが、直千は特殊性のあるコース。阪急杯を占うにあたって、アイビスSDにおける出来事は気にする必要はない。
ただ、それとは別に実績は不足気味。1400mのファルコンS3着はあるが、インパクトのある内容ではなかった。
今回はアイビスSD以来の休養明けになるが、休養明けを克服できるかという問題とともに、この間にどの程度成長しているかが課題となる。

グルーヴィット
近走は1200mを中心に使っているが、過去には1600mの中京記念の勝利なんかもあり、1200mより1400mの方が向いている可能性はありそうな感じ。
直近の1400m出走は京王杯SC11着だが上がり比べの様相が強く最速の上がりは32.5。グルーヴィットも33.4を使ったがキレ負けした印象がある。その意味で阪急杯は1400mにおける仕切り直しの一戦となる。

エイティーンガール
1200mばかり使ってきたが相当久々に1400mへの出走となる。
エイティーンガールは重賞2勝2着2回の実績をもつが、1200m戦においては後方から末脚勝負というレースを繰り返している。成績的にも嵌るか嵌らないかといった感じになっている。
阪急杯においては1400mへの距離延長の効果がどう出るかが焦点となるであろう。ペースが緩くなって位置取りがよくなるのか、逆に折り合いで腐心することになるのか。どちらに転ぶか不確定要素と思われるが、仮に前者であれば、これまで以上のパフォーマンスが見られるかもしれない。

ヴィジュネル
2走前に3勝クラスの1400m戦・奥多摩Sを勝利。このときは今回人気の一角になっているグレイイングリーンを降している。
前走は京都金杯に出走したが12着。2歳時、3歳時は1600mでも結果を出しているもののヴィジュネルは1400mの方が合っている可能性が高く、そうだとすると京都金杯における敗退は気にしなくてよい。阪急杯は適鞍を得ての仕切り直しの一戦となる。
もっとも、2走前の奥多摩Sの内容は強調材料は薄く、展開に恵まれて勝った印象がある。むしろ2着だったグレイイングリーンの評価が高まる。そのため、重賞では敷居が高い可能性も想定される。
一方、今回の阪急杯では先行馬が少なく、どの馬が逃げるのかもよく分からない状態。その中でヴィジュネルも先行しうる1頭である。前走の京都金杯に比べて、適距離になるプラスと、展開が楽に感じられるプラスの二重効果があれば、能力的にやや劣ってもあるいは好走できてよいかもしれない。

クリノガウディー
前年は安土城Sを57.5kの斤量で勝利、セントウルSでも3着に好走と重賞に通用しうるものを示している。
しかし、最近のクリノガウディーは中京専用機と化している雰囲気がある。前年の阪急杯では9着に留まっている。こうした成績から高松宮記念を目標にするのが自然な流れで、阪急杯は勝負度合いが低いと思われる。
とはいえ、1200mでも先行することが可能な馬であり、前に行く馬が少なくスロー気味になるようなことがあれば展開利が得られる期待はある。

ミッキーブリランテ
前年の阪急杯で2着に好走。近走の成績は芳しくないが、過去にも大敗続きから急に勝ったりという掴みどころのないところを見せている。
近走の内容から阪急杯での好走の予兆はないが、それは過去の好走においても同じこと。人気のなさによっては面白さも出てくると思われる。